アルカリ減量加工と当社のアルカリ減量加工機の特徴
今回のHanayamaマガジンでは、当社のアルカリ減量加工機についてスポットをあてました。
ポリエステル繊維のアルカリ減量加工とは
ポリエステル繊維の表面を高濃度アルカリで加水分解し、溶融して繊維本来の持っている剛直性を無くし、ドレープ性のある柔軟な風合い、即ちシルキーライクな、後加工では得られない風合いを付与する加工です。この加工は北陸繊維産地が最も得意とする加工の一つです。
アルカリ減量加工方法の主な種類と特徴
種類 | 方法および特徴 |
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吊り練り法 | 生地を行燈巻きにしてアルカリ液中で加熱処理する方法 高品質が得られるが、工程管理が難しく作業性が悪い |
高温高圧法 | 液流染色機やビーム染色機を使って高温高圧下で処理する方法 強度低下が起きやすく、排水処理対策等が必要となる |
パッド・ロール法 | 高濃度アルカリをパッド後ロールアップして一定時間放置し減量する方法 半連続作業であり設置場所や温度管理が必要 |
パッド・ドライ法 | 高濃度アルカリをパッド後150℃以上の高温で乾燥し減量する方法 生産性は高いが減量ムラ、風合、強度低下の問題が発生しやすい |
パッド・スチーム法 | 高濃度アルカリをパッド後100℃以上の条件でスチーミングする方法 作業性がよく安定した品質が得られやすい。(HT/HP各種) |
当社の連続減量加工機
当社ではパッド・スチームタイプを主に販売中で、roll to roll方式やConveyer方式が好評をいただいております。1980年代から現在に至るまで長年にわたり生産し続けている当社の代表的な加工機です。特に近年は国内より海外向け販売が多い傾向にあります。
当社の連続減量加工機の特徴
・薄地~厚地まで素材に最適な減量加工システムを提供可能である。
・管理されたアルカリ処理と高度なスチーミングコントロールにより安定した品質の製品が得られる。
・後洗浄工程まで含めた、トータルシステム化の提案が可能である。
・省エネルギータイプとなっている。
ポリエステル織物の代表的な加工工程
減量加工後のポリエステル繊維の表面写真