繊維産業の環境・安全対策(1)
繊維産業の環境・安全対策の課題
繊維産業が成長産業であることは周知のことですが、環境・安全対策無視では成り立たないというのも、世界中が認識している事実です。
現在、川上から川下に至るまで、あらゆる分野で対策が行われており、適応のできる国や企業だけが生産できる状況になりつつあります。
繊維生産量世界一の中国では環境対策(公害)が進み、再び増産体制の計画が進んでいるとの情報も。
国内繊維業界では既に環境対策を終えていますが、リユース、リサイクル、リデュースの点ではまだ不十分です。
単純に比較はできませんが、下表に示すようにリサイクル率に関しては、他の材料に比べ大幅に劣っています。
表1 国内のリサイクル率(2013年)
繊維産業に望まれる3R
Reduce:発生の抑制
・リサイクル原料を利用した省エネ型生産
・消費者の意識改革
・石化原料の抑制と天然資源の活用 その他
Reuse:再利用
・アパレルを中心とした流通システムの改革
・消費者の意識改革
・再利用しやすいモノづくり対策 その他
Recycle:再資源化
・合繊を中心にコストダウン対策
・再資源化しやすいモノづくり対策
・アパレルを中心とした流通システムの改革
・その他
以上の内容は主に製品化された繊維製品に対する現状と対策案です。
生産加工段階での対策がより重要と考えています。
次号からは、具体的な環境・安全対策の現状をご報告します。