愚直に日々前進
繊維機械の現況
繊維産業が世界的に年率3~4%の成長を遂げているように、繊維機械も常に革新を続けています。
日本繊維機械協会がまとめた統計によると、2020年(1~10月)の繊維機械生産額合計は1194億円で前年同月比18%減。対前年同期比を部門別にみると化学繊維機械が129%、紡織機械が82%、織機は58%、染色仕上機械は74%で推移しています。
新型コロナ渦の影響が今後どのように出てくるか不透明ですが、中国・アジア諸国の回復状況に大きく左右されると推察します。
当社においても20年上期の繊維用機械受注額は大幅に減少ししましたが下期は回復傾向となり、21年度は更によくなると推測しています。
繊維業界の動き
本年年初に発表された繊維関連企業110社のアンケート結果を見ると、海外生産・調達を拡大すると答えた企業は昨年より3%増えて75%でした。
よって調達先が多様化しているものの、海外生産拡大の傾向は今後も続くことが予想されます。
当社の顧客は海外日系企業が多いので、今後の動向を注視すると共に、サスティナビリティへの対応を強化していく方針です。
当社の開発状況
当社は繊維機械の総合メーカーとして、各種装置を生産する中、近年は特に自動化や省力化に寄与する装置の開発に注力しています。
顧客と共に評価試験を行い、最適条件・最適システムを見つけ出し、その結果を実機の設計に反映させていく地道な作業がお客様満足と信頼を得る近道と考えています。当社の主な製品の開発状況を簡単に下表に示しました。
装 置 | 開発・対応状況 |
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準備工程機械 | 巻出し・巻取り装置を中心に自動化を積極的に展開中 |
精練・洗浄機 | 廃液の有効利用等で省エネ化を推進中 |
Jigger染色機 | 旧機種より新機種への更新を積極展開中 |
特殊仕上げ加工機 | コーティング機、ラミネート機を中心に、 最新装置により品質と生産効率アップを提案中 |
カット機 | 本年より新機種での販売を開始 |
乾燥・セット機 | 広幅から細幅まで、あらゆる条件に対応中 |
検反機 | 顧客の要望に、あらゆるオプションで対応可能 |