染色整理仕上機械など産業機械の設計・製造・販売
花山工業株式会社
化学繊維のミル消費量推移
日本化学繊維協会より、2020年度化学繊維ミル消費量の調査結果が発表されました。
新型コロナの影響もありミル消費量は前年比11%減の79万1千トンにとどまり2年連続でマイナス消費となりました。
用途別でみると、衣料品は約27%減の11.7万トン、家庭・インテリア用は約4%減の41.1万トン、産業資材用は約13%減の24.1万トン。 特に衣料品の落ち込みが目立ちました。
ミル消費量が90万トンを下回ったのはリーマンショックが発生した2009以来。新型コロナ禍と消費者マインドの変化が影響していると思われます。
化学繊維のミル消費量推移

 (引用:化繊協会統計)

また、この20年間の用途別比較を行うと、下記グラフのように用途によって大きな変化がみられます。 
国産品では衣料品が -85%、家庭・インテリアが -48%、産業資材が -51%といずれも大幅減の中、特に衣料品のダウンが大きく、逆に輸入品では、家庭・インテリアが3.2倍、産業資材が3.6倍と大幅増で、安価な非衣料品を海外から調達する動きが加速していることが分かります。
2000年との用途別対比
今後の国内繊維産業
アパレル産業は世界的な成長産業と言われ、2015年に1兆3,060億ドル(約146兆円)だった世界市場が、2025年には2兆7.140億ドル(約300兆円)へ成長すると予測されていますが、わが国ではこの30年間で約43%減の9兆円にまで縮小しました。 残念ながら国内市場はニューノーマル化の影響で今後も減少が予測されますが、国内繊維産業は、長い歴史と豊富な技術力を有効に使い分け、世界のマーケットへ進出を拡大する時であると考えます。