界面活性剤は繊維製品の加工で欠かせない加工剤です。
原糸油剤に始まり紡績油剤、染色助剤、仕上げ加工剤と川上から川下まで広範囲に使用されています。
2021年の国内界面活性剤生産量は125万トンを超え過去最高を記録しましたが、需要分野別構成比率を見ると、繊維分野の比率は1995年以降減少し続けています。
1995年には22.9％とトップシェアでしたが、20015年には香粧・医薬分野がトップに、2021年には繊維分野は約半分の11.3%に低下しています。

（出所：日本界面活性剤工業会）



国内繊維用界面活性剤の生産量は表2に示すように25年前に比べるとかなり減少していますが、2010年以降は横ばいで推移。特に2021年は数量がやや増加しました。新型コロナ禍以降生産の国内回帰が問われていますが現状は厳しく、今後も現状維持で推移すると思われます。
今後の課題は環境にやさしい加工処方や加工剤の開発。これらの普及により、業界に活気が戻ってくる可能性があると考えます。