繊維業界におけるアジアの人口増加と労働力について
現状と課題
世界の人口は約73億人と言われています。その中の約50%がアジアで暮らしています。
人口が多く経済発展が期待されるアジア諸国へ進出する日本企業は増加傾向にあるが、課題も多いのが現状です。
繊維産業は、労働集約的な側面をもつため、これまで人件費の安いところへ生産がシフトするという歴史をたどってきました。
しかし近年は、環境問題や、短納期、自動化、発展途上国の急速な経済発展等により大きく変化しつつあります。
これからは労働コスト中心の考え方から、労働者の質や環境対策が問われる時代になりそうだと考えます。
アジアの人口推移及び生産年齢人口比率
2015年 | 2030年 | 人口 増加率 |
賃上率 (2016年) |
生産年齢 人口比率 |
識字率 (15歳<) |
|
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インド | 1,311,051 | 1,527,658 | 117% | 10.0% | 66% | 72% |
インドネシア | 257,564 | 295,482 | 115% | 10.1% | 67% | 95% |
パキスタン | 188,925 | 244,916 | 130% | 10.8% | 61% | 56% |
バングラデシュ | 160,996 | 186,460 | 116% | 9.8% | 68% | 62% |
フィリピン | 100,699 | 123,575 | 123% | 5.4% | 64% | 97% |
ベトナム | 93,448 | 105,220 | 113% | 9.8% | 70% | 95% |
タイ | 67,959 | 68,250 | 100% | 4.2% | 72% | 94% |
ミャンマー | 53,897 | 60,242 | 112% | 10.3% | 67% | 93% |
マレーシア | 30,331 | 36,107 | 119% | 4.8% | 70% | 95% |
スリランカ | 20,715 | 21,536 | 104% | 7.6% | 67% | 93% |
カンボジア | 15,578 | 18,991 | 122% | 9.6% | 64% | 78% |
ラオス | 6,802 | 8,489 | 125% | 5.9% | 61% | 80% |
シンガポール | 5,604 | 6,418 | 115% | 3.0% | 73% | 97% |
中国 | 1,397,030 | 1,441,180 | 103% | 6.1% | 64% | – |
日本 | 127,090 | 119,125 | 94% | 2.0% | 46% | 100% |
今後の取り組み
日本はこれから人口が減少し、生産労働人口も低比率で推移すると予測されていますが、
アジア諸国は生産年齢人口比率が高く発展が大いに期待できます。
今後は、国内生産と海外生産を有効に活用し、顧客満足を最優先に考える当社のグローバル展開を更に強化していきたいと考えています。