染色整理仕上機械など産業機械の設計・製造・販売
花山工業株式会社
衣料品消費量と繊維リサイクル
衣料品消費量と繊維リサイクルの現状
国内衣料品の調達数量と消費数量の比較をみると、グラフ①のように消費数量は殆ど増加していないのに対し調達数量が大幅に増えています。2018年度に市場に投入された製品のうち、実際に消費された製品は46.9%にとどまり約30年前に比べ半減しています。これにより値引きが常態化するなど販売に悪影響が出ていることは否めません。また、衣料品の97%が海外生産である事から調達量のコントロールも難しい状況と思われます。しかしSDGsが注目を集める中、業界全体での対策が望まれています。
グラフ①衣料品の調達数量と消費数量
*調達数量とは,輸入数量+生産数量(出所:日経新聞0613)   
プラスチック以上に難しい繊維リサイクル
世界的に廃プラスチックのリサイクルが問題視される中、プラスチック以上に難しいのが繊維リサイクルです。繊維リサイクルの課題を整理すると下記のようになり、素材設計、染色整理方法、回収方法の整備、法制化など問題解決には産官学の協力が欠かせないと考えます。日本が世界に先駆けて繊維リサイクルに取り組むことは、繊維技術で先行する我が国の使命です。繊維機械メーカーとしても積極的に関わっていきたいと考えています。 
進まない繊維リサイクルの現状の課題
・種々の素材が混在していると共に素材が不明確 ・異物(付属品)や劣化素材が混在 ・有害物質(加工剤)を含有する素材が混在する ・各種の汚れが付着している ・バージン原料に比べコストアップになる ・繊維リサイクルが法制化されていない ・回収システムが殆ど整備されていない ・その他 (参考:元京都工繊大教授 木村照夫様講演資料)