国内繊維機械の生産動向
一般社団法人日本繊維機械協会の統計資料をもとに、昨年までの国内繊維機械の生産額および内需の推移に関して調査を実施したのでご報告します。
統計は、1.化学繊維機械、2.紡績機械、3.準備機械、4.織機、5.編組機械、6.染色仕上機械 7.その他機械に分類され集計されています。
国内繊維機械メーカーは最盛期に比べると大幅に減少してしまいましたが、それでも川上から川下企業まで、各社独自性を発揮しながら生産を続けています。
2018年の実績をみると、準備機械、織機、編組機械の3部門で全体の約75%を占めており、当社に関係する染色仕上機械は全体の2~3%と非常に小さくなってしまいました。
総生産額推移
国内需要推移
(国内需要額=生産額+輸入額―輸出額と試算)
この5年間、総生産額は大きく変化していませんが、2016年以降内需が増加傾向にあります。
これは中国の環境規制やインバウンド効果、差別化製品の増加等に起因するものと考えられます。
染色仕上機械国内需要推移
当社に関係する染色仕上機械についても内需増加の傾向がみられ、特に本年1~5月の累計では前年同期比3倍と2016年以降、最高額を記録しています。将来的に内需がどこまで回復するか不透明ですが、国内企業と協力しながら、世界に通用するカスタマイズされた繊維機械の開発・生産に努力していきたいと考えています。