2019年の繊維機械統計について
2019年の繊維機械統計について
生産合計(1~10月累計)を見ると対前年比で74%と低調に推移していますが、機械の種類によっては毎年好調に推移しているものもあります。
当社に関係のある染色仕上機械は累計で対前年比84%ですが、化学繊維機械は3年連続で50%以上の増加なのです。
各種繊維機械の生産統計(1月~10月累計)
(出所:経済産業省機械統計)
化学繊維機械について
合成繊維製造設備の業界ではこの10年間、日本のTMTマシナリー社とドイツのバーマーグ(BARMAG)社との2強時代が続いています。
TMTマシナリー社は、国内の合成繊維製造装置メーカー大手3社であった東レ・エンジニアリング、村田機械、帝人製機(現ナブテスコ)の合繊機械部門が、平成14年(2002年)に統合して起ち上げられた合成繊維製造機械のトータルメーカーです。
表①から分かるように、化学繊維機械の需要が伸びているのは、中国の合成繊維メーカーの増産にあると推測されます。
昨年末には、中国のポリエステル長繊維大手企業が500万トン超への増産体制を進めているとの報道もあり、中国設備の世界シェアはさらに高まることが予想されます。 (引用:日本繊維機械協会HP)
表① 中国・日本の化学繊維生産設備 (単位:千トン/年)
2012年 | 2013年 | 2014年 | |
---|---|---|---|
世界の生産設備 | 34019 | 38576 | 40980 |
日本の生産設備 | 241 | 231 | 231 |
中国の生産設備 | 25055 | 29290 | 31225 |
中国・増設分 | 4885 | 4235 | 1935 |
中国設備の世界シェア | 73.7% | 75.9% | 76.2% |